◆はじめに
こんにちは。松原市・河内天美駅の「たなか歯科クリニック」です。
お子さまの口元を見て、「少し口が出ている気がする」「前歯が出てきたかも？」と感じたことはありません
か？実はそのようなサインは、「くちごぼ」と歯並びの関係が深く関わっていることがあります。
見た目の問題だけでなく、噛み合わせ・呼吸・発音・顔の成長にも影響するため、早期発見がとても重要で
す。今回は、くちごぼと歯並びの関係、そして改善のためのポイントを詳しく解説します。

◆くちごぼとは？
「くちごぼ」とは、口元全体が前に出て見える状態を指します。
歯や顎のバランス、筋肉の使い方などが原因で起こるもので、専門的には「口唇突出」と呼ばれます。
子どもの場合、特に成長期の骨格や筋肉の発達に影響を受けやすく、歯並びとの関連性が非常に強い特徴があ
ります。

◆歯並びとくちごぼの深い関係
1. 出っ歯（上顎前突）によるくちごぼ
上の前歯が前方に傾いていると、唇が押し出されて口元が出て見えます。
このタイプは、舌の位置が低い・口呼吸・頬の筋力が弱いなど、複数の要因が重なって起こります。

2. 下顎の成長不足
顎の骨が小さい場合、上顎や前歯が相対的に前に出て見えることがあります。
これは遺伝のほか、やわらかい食事中心の食習慣によって顎が十分に発達していないケースも多いです。

3. 歯列の乱れ（叢生）
歯が並ぶスペースが足りないと、前歯が前方へ押し出され、結果として口元が出て見えます。
早期に永久歯の生え方をチェックすることで、将来的なくちごぼのリスクを減らせます。

◆早期発見が大切な理由
くちごぼや歯並びの問題は、成長期の「顎の発育段階」で改善できる可能性が高いのが特徴です。
特に 6～10 歳ごろは、顎の骨がまだ柔らかく、正しい成長方向に導くことができます。
放置すると、鼻呼吸が難しくなる顔のバランスが変化する
転倒やスポーツ時に前歯をぶつけてしまう外傷リスクが高くなる、将来の矯正が長期・高額化するといったリスクが高まります。

◆改善のカギ① 口腔筋のトレーニング
「口を閉じる」「舌を正しい位置に置く」といった基本動作は、くちごぼ改善の第一歩です。
当院では、MFT（口腔筋機能療法）というトレーニングを通じて、舌や唇、頬の筋肉のバランスを整えるサポートを行っています。

代表的なトレーニング
舌先を上あごにつける「ポッピング」練習
ストローで飲む・風船を膨らませる
唇を閉じて鼻呼吸を意識する
これらの積み重ねが、「自然に閉じられる口元」づくりに役立ちます。

◆改善のカギ② 小児矯正の活用
成長期の矯正は、「歯を動かす」だけでなく「顎の成長を誘導する」ことができます。
たとえば、拡大床：上顎の幅を広げ、歯が並ぶスペースを確保
マウスピース矯正：筋肉バランスを整えながら歯並びを誘導
顎の位置矯正：上下の顎の成長を調整し、顔全体のバランスを整える
これらの治療を永久歯が生えそろう前に始めることで、自然な形でくちごぼを改善できます。

◆改善のカギ③ 生活習慣の見直し
毎日の生活習慣も、歯並びや口元に大きく影響します。
・ やわらかいものばかり食べない
・ 姿勢を正して食事する
・ 口を開けっぱなしにしない
・ 十分な睡眠とバランスの取れた食事
といった習慣を意識することで、自然な顎の発達が促されます。

◆歯科医院でできるサポート
当院では、くちごぼや歯並びのチェック、顎の成長バランス診断、MFT トレーニング指導
小児矯正相談などを行い、お子さまの成長段階に合わせた最適なサポートを提供しています。
「まだ様子を見てもいいかな？」と思う段階でも、早めの相談が将来の安心につながります。

◆結論
くちごぼと歯並びの関係は、見た目だけでなく「呼吸」「発音」「噛み合わせ」にも関わる大切な問題です。
早期に気づき、正しい方向へ導くことで、自然で美しい口元を育てることができます。
お子さまのくちごぼが気になる方は、松原市・河内天美駅のたなか歯科クリニックへぜひご相談ください。
一人ひとりの成長に合わせたケアで、健やかな笑顔をサポートいたします。