はじめに

「うちの子の歯並びが気になるけど、いきなり矯正を始めるのは不安…」
そんな風に思う親御さんも多いのではないでしょうか。

実は、歯並びを守るために家庭でできる「お口のトレーニング」があるのをご存じですか?
毎日のちょっとした習慣や遊び感覚のトレーニングで、お子さんの口周りの筋肉や顎の成長をサポートできます。

今回は、おうちで簡単にできるトレーニング方法と、楽しく続けるコツをご紹介します!

自宅でできるトレーニング例

舌の位置を正しくするトレーニング

正しい舌の位置は、上あご(口の中の天井部分)に舌先が軽く触れている状態です。
しかし、舌が低い位置にある「低位舌」という状態が続くと、歯列や顎の発育に悪影響を与えてしまいます。

【簡単なトレーニング方法】

  1. お口を閉じる
  2. 舌先を上の前歯の裏側に軽くつける
  3. 舌全体を上あごにぴったり貼りつけるように意識する

これを1日数回、1回あたり10秒ほど意識して行うだけでも、舌の筋力が育ち、歯並びを支える力がアップします。

口をしっかり閉じる練習

普段から口が開きがちな子どもは、口呼吸になりやすく、歯並びの乱れを引き起こしやすくなります。
口を閉じる力を育てることで、鼻呼吸の習慣も身につきやすくなります。

【簡単な方法】

  • 唇にそっと力を入れて閉じる(「むすっと口を閉じる」イメージ)
  • 軽い圧で、頬を内側に寄せるように意識

最初は鏡を見ながら、きちんと閉じているかチェックするとわかりやすいです。

ガムを使って噛む筋力を鍛える

顎の筋力を鍛えるために、「噛む」動作はとても重要です。
硬めのガムを使って、左右均等にしっかり噛む習慣をつけると、顎のバランスが整い、歯並びの安定にもつながります。

【ポイント】

  • 口に入れたガムを左右バランスよく噛む
  • 飲み込まないように注意する
  • ガムが難しい場合は、するめや硬めのおやつでもOK

噛む力が弱いと顎の発育が不十分になり、歯がきれいに並ぶスペースが足りなくなる原因になります。

楽しく継続するコツ

ゲーム感覚で取り組む

「トレーニング」と聞くと堅苦しいイメージがありますが、遊び感覚にすると子どもも続けやすくなります。
例えば、「舌の位置チャレンジ」や「お口ピタッ選手権」など、ゲーム風の名前をつけると楽しめます。

親子で一緒に実践する

親御さんが一緒に行うことで、お子さんは「楽しい時間」と感じやすくなります。
お互いにチェックし合ったり、鏡を見ながら表情を作ったりしてコミュニケーションの時間にもなります。

毎日の習慣に組み込む

寝る前やテレビを見る前など、決まったタイミングで行うと習慣化しやすくなります。
「毎日歯みがきの後にお口トレーニング」というように、生活の中に自然に取り入れるのがおすすめです。

結論

家庭でできるお口のトレーニングは、将来の歯並びに大きな影響を与える「小さな第一歩」です。
難しい道具や特別な準備は必要なく、今日からすぐに始められることばかりです。

「子どもが続けられるかな?」と心配な方も、ゲーム感覚で楽しく取り組めば無理なく習慣化できます。
正しい舌の位置、しっかりした噛む力、口を閉じる意識――これらを少しずつ身につけることで、健康な歯並びと美しい笑顔を育むことができます。

「もっと詳しく知りたい」「うちの子に合ったアドバイスが欲しい」という方は、ぜひお気軽にご相談ください。
私たちが、一緒にお子さんの成長をサポートします!

医療法人櫻陽会たなか歯科クリニック