お口ぽかんの原因とは?鼻呼吸への切り替えの重要性
◆はじめに
こんにちは。松原市・河内天美駅すぐの「たなか歯科クリニック」です。
お子さまのお口を見て「いつも口が開いているな」と感じることはありませんか?
この「お口ぽかん」は単なる癖ではなく、呼吸方法や生活習慣に深く関係するサインです。
今回は「お口ぽかんの原因」と「鼻呼吸への切り替えがなぜ重要か」について詳しく解説します。
◆お口ぽかんとは?
「お口ぽかん」とは、安静時にも口が自然に閉じず、開いた状態が続くことを指します。
本来であれば、唇を閉じ舌を上あごにつけ、鼻呼吸をしているのが理想です。
しかし、口が開いたままだと口呼吸が習慣化し、健康や発育にさまざまな影響を及ぼします。
◆お口ぽかんの主な原因
① 鼻づまりやアレルギー
鼻炎やアレルギー、アデノイド肥大などで鼻呼吸がしにくいと、口呼吸が習慣化します。
② 舌の位置の問題(低位舌)
舌が下がったままの状態を「低位舌」と呼びます。舌の位置が低いと口が閉じにくくなり、お口ぽかんにつながります。
③ 口の周りの筋肉の未発達
柔らかい食事が多いと、咀嚼力や口周りの筋肉が十分に育ちません。その結果、口を閉じる力が弱まり、お口ぽかんになりやすくなります。
④ 姿勢の乱れ
猫背や前かがみの姿勢は、気道を圧迫し口呼吸を助長します。スマートフォンやゲームの長時間使用も要因の一つです。
⑤ 習慣的な要素
乳幼児期の指しゃぶりや長期間の哺乳瓶使用などが癖として残り、お口ぽかんにつながる場合もあります。
鼻呼吸の大切さ
鼻呼吸の役割
鼻呼吸には、以下の大切な役割があります。
- 空気の加湿・加温:冷たい空気を体にやさしい温度に調整する
- フィルター機能:ほこりや細菌を取り除く
- 酸素供給の効率化:体に必要な酸素をスムーズに取り込む
一方で口呼吸は、空気が直接体に入るため、乾燥や感染症、虫歯リスクを高めます。
子供の発育への影響
鼻呼吸ができないと、顎の成長に偏りが出たり、歯並びが乱れたりします。さらに、集中力の低下や睡眠の質の低下にもつながります。
鼻呼吸への切り替え方法
- 医学的な原因の除去
鼻炎やアデノイド肥大が原因の場合は、耳鼻科での治療が必要です。歯科と耳鼻科が連携して対応することで改善につながります。
- 舌のトレーニング(MFT)
舌を正しい位置に保つ練習を行います。
- 舌を上あごにしっかりつける
- 舌先を前歯の裏に軽く当て「んー」と発音する
これらを繰り返すことで、舌の正しい位置が習慣化されます。
- 口周りの筋肉を鍛える
- ガムやスルメをよく噛む
- 風船を膨らませる練習をする
- ストローで飲み物を吸う練習をする
これらは遊び感覚で取り入れやすいトレーニングです。
- 姿勢を正す
背筋を伸ばし、頭をまっすぐに保つ習慣をつけましょう。特に勉強中やゲーム中の姿勢には注意が必要です。
ご家庭でできるチェックポイント
- 口を閉じて眠れているか?
- 食事中にクチャクチャ音を立てていないか?
- よく噛まずに飲み込んでいないか?
- 会話や発音に違和感はないか?
こうしたサインを日常で観察することで、早期発見につながります。
たなか歯科クリニックでのサポート
当院では、以下のサポートを行っています。
- 歯並びや舌の位置のチェック
- MFT(口腔筋機能療法)の指導
- 小児矯正のご提案
- 耳鼻科との連携
一人ひとりに合わせた改善方法をご提案し、鼻呼吸への切り替えをサポートします。
結論
お口ぽかんは「ただの癖」ではなく、鼻づまり・舌の位置・姿勢・筋力不足などが原因で起こります。
そして、そのまま放置すると歯並びや健康に悪影響を及ぼします。鼻呼吸への切り替えは、お子さまの健やかな成長に欠かせないポイントです。